七年ぶりの聖体拝領

2014年7月13日年間第15主日
・第1朗読:イザヤの預言(イザヤ55・10-11)
・第2朗読:使徒パウロのローマの教会への手紙(ローマ8・18-23)
・福音朗読:マタイによる福音(マタイ13・1-23、または13・1-9)

【晴佐久神父様 説教】

 何か悩みごとを抱えている方、おられますか?
 心配している、不安だ、イライラしてる、どうしようか迷っている、そういう方、おられますか?
 「神さまがちゃんとしてくださるから、だいじょうぶだ」と申し上げたい。
 このミサは、そういう真理を知るところ。感じるところ。それを信じて、心から、「絶対だいじょうぶだ!」という平安を得るところ。
 迷ってはいけません。

 一昨日と昨日、二日間相談に来た方がいて、近くのホテルに二泊三日して、今日もこのミサに来られて、そこにおられますけれども、遠く九州からですよね。いろいろなことで悩んだり、恐れたりしていて、特に今、どっちに進むべきか迷ってると相談を受けました。
 だけど、熱心にお話してくださったし、私も熱心に聴いたつもりですけれども、長時間お話し聴いて、どっちにすべきかというご相談への結論は、・・・私、結局はいつもそういう結論になってしまうんで申し訳ないんですけど、
 「まあ、・・・どっちだっていいんじゃないですか」
 「こっちにするべきか、それともあっちにするべきか」「こうしたらいいか、ああしたらいいか」って、皆さん、いろいろ悩みますよね。「神のみ心はどっちにあるんだろう」とか、「私はどっちに招かれてるんだろう」って、本気で迷いますよね。
 なのに、神父の所に来て、相談しても、
 「う~ん。・・・どっちだっていいんじゃないですか?」という答えが返ってくる。
 これは、いい加減に聞こえるかもしれませんけど、しかし、私は、それこそが一番大事なことだと思っています。
 な・ぜ・な・ら、どっちにしたって、神はあなたを愛しているし、どっちを選んだって、神さまの恵みのうちにあるし、そして、どっちを選んで失敗しようが、どっちを選んで成功しようが、いずれにしても、神さまは、あなたを必ず救うから。
 そもそも、一見失敗でも、長い目で見たら成功だったってことありますでしょう。
 大切なのは、どっちを選ぼうが、一時的な結果がどうであろうが、神の救いのうちにあるという信仰を持って、「最後は、神は必ず私を救う」という安心から離れるな・・・と、そういうことです。
 その信仰さえあったら、どっちを選ぼうが、別にいいんですよ。信じて選べば、何らかの良い結果は必ず出る。あるいは、良い結果が出ると信じ続ける。その点、恐れて選んではいけません。あっち選んだ方がよかったかも、なんて後悔するのも、まったく無意味。
 大切なのは、信じて選ぶこと。選んだら信じ続けること。
 そもそも、何か選ぶとき、あんまり自分の考えとか判断とかに頼らない方がいいですよ。人の理解なんていいかげんなもんですからね。まあ、変な言い方、サイコロでもいいんですよ、最後は。くじとかでもいいんじゃないですかね。後腐れない。「神さまが選んだ」って信じればいい。
 ・・・そうですよ、くじっていう手があった。それ、やってみたらどうですかねえ。・・・(面談相手に)あの、ここでは言えませんけど例のあれ(・ ・)ね、どうですか、くじで決めるっていうの。作ってあげましょうか?(笑) あなたがどっちかをポッと抜いて、で、もうそれが出たら、良いも悪いもない、それが神のみ心と信じて進む。後ろは振り向かない。・・・そんなもんじゃないですかねえ。
 まあ、何でも誠実に考えて、最良の結論を出していくっていうのは人間の一つの大切な使命ですから、そこはとりあえず誠実に考えた末に、どっちがいいか迷ったっていう時の話ですけどね。
 ともかく、まずは、神さまが私たちのためにちゃんと働いてくださってるんです。まあ、私たちは、日々、その日その日に、信じて、決心して、協力していくと。・・・そういうことですね。
 神さまが(・ ・ ・ ・)働いておられる。
 私たちは、ささやか~な協力をするけれども、まあ、それはおまけみたいなもので、神さまの働きは絶えることがない。

 さっき、入祭の歌(※1)で、
 「あなたがお造りになった月と星を眺めて思う。人とは何者か」っていうようなね、詩編の歌詞が出てきましたでしょ。(※2)
 「あなたがお造りになった月と星を眺めて思う」。・・・大事なことです。
 神さまがお造りになった、この全宇宙、この今、この私、すべては神さまがお造りになったんですよ。それを眺めて思う。
 これほどに素晴らしい創造のわざを行い、これほどに長い年月をかけて働いておられる神さま。そのみわざの中に生まれてきて、今、生かされている私。・・・この「私」って、何者なんだろう。
 答えはただ一つ、「その神のみわざを知る者」。神の愛のみわざに目覚めて、神のみわざに信頼して、一つひとつ信じて決断し、その神のみわざに、ささやか~に協力していく者。神さまがそのように私たちを選んで、生み、育て、今日も私たちを、ちゃんと用いてくださってる。
 そこにおいてはもう、私の「右か、左か」なんていう判断は、もう、大したもんじゃない。どっちだって神さまはご利用になる。いい人も、悪い人も、ご利用になる。
 神におできにならないことは、何一つないんだから、もう、チョチョイのチョイなんですよ、神さまにしてみたら。われわれは、それを、ただただ信頼して、安心して、まるで小さな子どもが、どのおもちゃで遊ぶか迷っているかのように、たとえどれを選んで生きていっても素晴らしい人生が用意してあるっていうような安心感をね、持っていただきたい。
 月と星を眺めて、「この宇宙は神さまがお造りになってるんだから、すべて委ねよう」みたいな信仰が必要。

 私、宇宙番組大好きでね、先週は、NHKのBSですけども、銀河系をやってて。(※3)
 ま~あ、銀河系、すごいですね、感動しましたよ。ご覧になった方、いますかね。
 最近の天文学では、もう、銀河系の形が分かってるんですね。台風みたいな渦巻きだと思ってたら、ちょっと違うんですよ。本当のところは、銀河系は、・・・何でしょうね、クモヒトデ(※4)に似てるんです。
 クモヒトデって、ご存じでしょ? 真ん中に小さな丸い胴体があって、長~い足が、5本かな、ニョロニョロと出てるんですよ。その足を動かして、動いたりもするんですけど。なんかクモみたいだから、「クモヒトデ」っていうんでしょう。・・・あれによく似てる。
 ただし、足4本なんです、銀河系は。その4本の足が渦になっている。もちろん、その足以外のとこにも星はいっぱいあるんですよ。でも、その足の所に、特にたくさん星が固まっているから、離れてみると、そう見える。
 ・・・なんてことを、銀河系の中にいながら、天文学はちゃんと分かるんですよね~。
 で、地球は、その真ん中から3万光年離れた所にあって、銀河全体の直径は10万光年。その中に恒星(※5)は3千億個。・・・どんだけあるんだっていうことですよね。
 その銀河系の中を、太陽は回ってるんですけど、この渦の形のまま回ってるんじゃなくて、・・・ここがおもしろかったんですけど、銀河系の中の星は、ぜんぶ自由にぐるぐる回ってるんですけど、一部滞った所が一見渦に見える、クモヒトデの足のように見えてる、そういうことなんです。
 星が回って行って、そのスパイラルアーム(※6)という、クモヒトデの足の所に差し掛かると、そこは星がいっぱいあるから、中に入っていくと渋滞するんですって。そこは星が固まってるから特に光ってるところ。で、そこを抜けていくと、少しスピードアップして、またあまり星のない所を通っていく。で、また次の足にかかると、また渋滞する。・・・あの~、高速道路の渋滞って、そうでしょ? 何時間かたったら、その中の車はぜんぶ入れ替わっているけれども、渋滞はずっとそこにあるわけですよね。あんな感じなんですよ。星が入って来ては出ていく。入って来ては出ていく。
 これを、足が4本なんで、銀河を1周する間に4回くぐり抜けて、またもう1周、っていうのを太陽は繰り返してきたんですけど、その足をくぐるのが、1億4千万年ごとだそうです。ちなみに、足をくぐるときは、周囲に星が多いので宇宙線(※7)も多いという影響で、地球は寒冷化するんです。
 実際、1億4千万年ごとに地球は寒冷化したっていうことが地質学でも分かってるんですけど、その原因はなんと銀河系にあったという。で、今は暖かい所を通ってるけれども、・・・心配ですねえ、あと何千万年かしたら、また足に入って寒くなっちゃうんです。・・・どうしよう(笑)。
 そうして太陽は銀河を一周6億年、現在までに約20周いたしました。
 その銀河系の寿命はただ今、132億年目。・・・なんてことだ。
 この銀河宇宙の中を太陽は、秒速200キロくらいで移動中。
 その銀河系も、秒速600キロくらいで移動中。・・・なんてことだ。どこに連れてかれるんだろう。
 ・・・神の偉大なみわざ。
 「あなたがお造りになった月と星を眺めて思う。人とは何者か」(cf.詩編8:4-5)
 なぜこの神秘の中に、ほんの一瞬でありながら、私たちは命を頂いて、そして今、ここに集まっているのか。
 答えははっきりしている。
 「神のみわざを知るため」
 「神のみわざに感謝し、賛美し、神のみわざに協力するため」
 ほんの一瞬でありながら、こんな罪深い、こんな小さな身でありながら、神さまの偉大なみわざの中で、「神さま、あなたは偉大!」と賛美する。
 「神さま、あなたこそが親です」と、その親心に応えて、その親を慕う。
 ・・・すなわち、神の子になるため。

 さっきパウロが一生懸命言ってたのは、そのことですよ。パウロが言ってましたでしょ。
 「被造物は、神の子たちの現れるのを切に待ち望んでいます」(ローマ8:19)
 19節にありますね。被造物っていうのは、この大宇宙、ぜんぶのことですよ。まあ、銀河系の話ついでに言うなら、銀河系は、神の子たちが現れるのを切に待ち望んでいたんです、132億年。
 そして、現れたんですよ、神の子が。ついに。進化の果てに。「自分は神から生まれてきた子どもだ」と知っている、霊的な存在、神の子が。
 神という親のもとに、この私が生まれてきたと知っている。
 この私は、「天の父」の偉大なみわざの中を生きている。その天の父が、何か、とてつもなく素晴らしいことをしようとして、秒速600キロの銀河系の中で、私たちを育みながら、ちゃ~んと「天の父の御国」へ連れてってくれてると信じているんです。
 さあ、どんな世界が待ち望んでいるか。われわれは、まだ分かっていない。しかしパウロは、・・・さすがパウロは、そのことを、
 「将来わたしたちに現されるはずの栄光」と言いました(ローマ8:18)
 「その栄光に比べれば、現在の苦しみなんか、取るに足らない」と(cf.ローマ8:18)
 もう、比べものにならない。苦しみは苦しみだけれど、ないに等しい。
 まあ、苦しんでいるのは分かりますけれども、今は「虚無に服して」(ローマ8:20)いる部分もありますけれども、しかし、「希望を持って」(前掲)いる。
 いつか滅びへの隷属から解放されて、神の子たちの栄光に輝く自由に与れるんだ。全被造物がそうなんだ。ましてこの私たちは、神の子たち。今、「生みの苦しみ」を味わっているけれども、「霊の初穂」(ローマ8:23)を頂いている私たちなんだから。もうすぐ、この現実は、神の恵みによって救われて、究極の喜びの世界、真の平和、すべての人が待ち望んでいる、その栄光の世界がもたらされるという、希望を持っている。
 さあ、皆さん・・・ちょっとこう、浮世離れした気持ちになりましょうよ。この聖なる聖堂で、ミサを挙げてる私たちは、宇宙的な存在だと、ほんの一瞬しか生きていないけれども、それはもう勝ち戦であり、約束された栄光が待っているのだと。
 だから私たちは、困難の中でも信じ、争いの中でも愛し合い、神さまがなさっておられるみわざに協力するのです。
 それさえ信じていたら、この世のことはもう、「右」でも「左」でも、どっちでもいい。

 明日はワールドカップ決勝ですか?
 おとといの毎日新聞に、とんでもない記事が載っていて(※8)、今回のワールドカップの決勝戦は、「教皇対決だ」って言うんです。・・・「法王対決」。
 「現教皇はアルゼンチン出身。前教皇はドイツ出身。アルゼンチン対ドイツの決勝戦は、現教皇と前教皇の争いだ」と。(笑)・・・何言ってんですかね~。(笑) おもしろいね、新聞って。
 まあ、確かに、現教皇はアルゼンチン出身ですから、ブエノスアイレスの「サン・ロレンソ」っていうところを応援していて、で、前の教皇も、学者肌でありながら、実はサッカーファンで、「ミュンヘン・バイエルン」?・・・「バイエルン・ミュンヘン」?だか、何だかっていうところを応援してたと。で、「前の教皇も、教皇在職中に、サッカーをテレビ観戦していた」そうですけど、残念ながら、「今回の決勝戦を、二人並んでテレビ観戦する可能性は低い」って書いてあった。(笑)
 「可能性は低い」っていうことは、「あり得る」ってことですよねえ。
 ただし(・ ・ ・)、「教皇は、特定の地域、特定のチームのために祈ることはありません」って、こう表明してるんだそうです。(笑) まあ、そりゃそうでしょうが、ぜひ並んでテレビ観戦してもらいたいね。
 ドイツ対アルゼンチン。私はどっちが勝つか知ってるんですよ。(笑) もう、歴史の流れがそういうことねっていう。ぜひ二人並んで観戦して、そして、どちらかが優勝した瞬間、顔を見合わせて、
 「主の平和 ^^」とかね。(笑)
 ・・・それでいいんじゃないですか?

 どっちが勝っても素晴らしい。どっちが勝ってもみんなで喜び合えばいいのに、この前準決勝でブラジル負けたときは、もう世界が終わったかのような顔をして、バスに火をつけた人までいる。そしてその敗因ともなった、「エースにけがをさせた人」を脅迫する人まで現れる。けがをさせた人は、身辺の保護をしてくれと頼んだそうです。
 なんでそこまで。・・・しょせんこの世のことなんですよ。
 どっちだって、われわれはもう、愛されているし、恵まれているし、どっちが勝とうか負けようが、まあ、そりゃ束の間はね、応援して興奮して、楽しんだらいいけれども、もっとこう、み~んなが幸せになることのために、神さまのみわざに協力しようじゃないですか。
 どこかが勝てば、どこかが負けるわけでしょう? サッカーならそれでいいんですけど、全世界のこと考えたら、ただ自分が勝つことを目指すんじゃなくて、みんなが勝てる道を探しましょうよ。自分のことだけじゃなくて、自国のことばかりじゃなくて。
 確かに保守主義は大事だし、そもそもカトリックなんか言うなれば究極の保守ですからね、歴史に学んで良いものを守るのは当然です。だけどそれが、わが国を守る保守だなんて、みっともない! はしたない。けちな話しですよね、わが国の(・ ・ ・ ・)保守。
 わが(・ ・)人類の(・ ・ ・)保守って、なぜ言えない。
 この銀河の上で、神の子として選ばれた私たち。カッコつけようじゃないですか。
 神さまは、ちゃんと働いておられますから、私たちも協力します。
 第1朗読にあるとおり(※9)、神の口から出る言葉は、神の望みを成し遂げ、神の使命を必ず果たします(cf.イザヤ55:11)。
 福音書にあるとおり(※10)、神の種まきは、たとえ無駄に見えたり、邪魔があったりしても、最終的には必ず実を結びます(cf.マタイ13:8-9)。
 神の働きに全面的に信頼して、私たちも協力ようじゃないですか。

 先週の「ここナツ」っていう集まりなんかは、もう神さまの、・・・まさに神さまの(・ ・ ・ ・)企画ですよね、ああいうのは。
 「私は、一番弱い人を愛している。一番つらい思いをしている人たちにこそ、まず第一にわが愛を伝えたい。『神の子たち』を思う私の愛は、そういうものだ」って、神さまはイエスにおいてそれを現わしてくれているから、キリストの教会は、「ここナツ」、すなわち「心の病で苦しんでいる人のための夏祭り」(※11)なんていうものをやるんですよ。
 120人くらい集まってましたよ、会の初めの癒やしのミサに。感動しましたよ。
 後で聞きましたけど、一人の青年は、信者じゃないんですけれど、心の病で苦しんでいて、何か救いになる本をと思って、六本木の本屋さんで棚を見てたら、なぜか薄~い一冊の本が目に留まって、それを取った。
 晴佐久神父の『星言葉』(※12)っていう本だった。
 で、それを買って読んで、他の晴佐久神父の本を読み、説教のホームページを開いて福音を読んでいて、「ここナツ」っていう集まりがあると知った。
 「この『心の病で苦しんでいる人のための夏祭り』っていう所に、私もぜひ行ってみよう!」と、そう言ってやって来た。・・・そんな話を、その後でね、そうめん食べながらしてくれて、で、「じっくり今度、お話を聴きましょう」って言って、もうさっそく、翌々日には、また多摩教会にやって来て、一緒にご飯食べながらお話を聴きました。夏祭りでは、ちょうどご自宅近くの信者の参加者も来ていたので、紹介したらとても喜んでくれて、二人は友達になり、今度の日曜日二人の近くの教会で待ち合わせして一緒にミサに与かると約束してましたから、きっと今日、ミサに与かってるでしょう。
 そして、きっと、洗礼にまで導かれることでしょう。
 ・・・これが、神さまのみわざ。神さまが働いている。協力しましょうよ。

 「ここナツ」に来た一人の女性は、私が7年前に洗礼を授けた方です。前の教会で。
 そのころ心を病んでいて、救いを求めて教会に来て、私は福音を語り、励まし、洗礼をお授けした。でも、その直後、ますます病気が悪くなり、家からも出られなくなった。だから、洗礼を受けてから、一度も教会に行けてない。・・・「一度も」ですよ。そして7年たってるんです。
 でもその間、ず~っと、インターネットで晴佐久神父のお説教を読んだりしながら祈ってきたんだけれども、「教会に行けてない自分は、ホントにだめな自分だ」と、・・・まあ、うつですから、自分を責め続けてきましたし、「こんな自分、救われるんだろうか・・・」と思って不安の中で苦しんできたけれども、このたび、晴佐久神父のいる多摩教会で、心の病で苦しんでいる人のための癒やしのミサをすると知って、「ここなら行けるかもしれない」と、ご主人に頼んで、車で連れて来てもらいましたって、ミサの前に、そう言うんですよ。
 私、まあ、懐かしい方にお会いしてうれしかったんですけど、だけど洗礼を受けたその後7年間、ミサに与ってなかったなんて知らなかったから、「よかったねえ、ホントによかったねえ、来てくれてうれしいですよ」と申し上げましたし、本人も、「今日ここに来れて、ホントに私は救われました!」と言って喜んでくれて、それだけで感動しちゃいましたけど、いよいよミサが始まると、ついに、彼女の7年ぶりの聖体拝領が目の前で実現するわけですよ。洗礼以来ですから、生涯二度目の。
 彼女が、行列して、並んで、祭壇の前に来るんです。
 もうすでに、うれし泣きで、ボロボロ涙こぼしながら、前に進んで来るんですよ。・・・7年ぶりですよ。私もう、そのボロッボロ泣いてる顔見ただけで、こっちももう、涙がにじんでくるし、そうすると、声も震えるじゃないですか。「・・・キリストの・・・か・・らだ」って。
 で、その方は、ボロボロ泣きながら、ご聖体頂いて去って行くわけですけれども、私の方はもうそのまま、声の震えが止まらないから、次の方、その次の方って、「キリストのから・だ・・・(泣)」、「キリストのからだ・・・(泣)」ってもう、・・・先日号泣した議員さんがいましたけれど、(笑)、声が震えるんですよ。・・・「キリストのか・らだ・・・」って。
 感動したんです。「ああ、神さま、働いておられる!」って。
 7年、つらかったかもしれないが、すべては生みの苦しみなんです。将来現される栄光に比べたら、取るに足りない(cf.ローマ8:18)

 100億年の歴史の果てに、私たちは今日も、神のみわざの中を生きております。
 ・・・神さまは働いておられます。協力しようじゃないですか!


【 参照 】

※1:「入祭の歌」
 ミサの始まりに、歌われる。
 会衆が集まり、司祭が助祭や奉仕者と共に、聖堂に入堂する際、歌う歌。
 入祭の歌は、民のもとに訪れる神を、キリスト者が共に一致して迎えるよう招いている。そのための祈りの心を準備するための歌となる。この歌と共に入堂し、会衆に迎えられる司祭や奉仕者は、神が私たちの間に来られるということを表している。
*******
 「この歌の目的は、祭儀を開始し、会衆の一致を促し、会衆の思いを典礼季節と祝祭の神秘に導入し、司祭と奉仕者の行列を飾ることにある」。(「ローマ・ミサ典礼」の総則<暫定版> 第2章ミサの構造、要素、各部-Ⅲミサの各部-A開祭-入祭47より カトリック中央協議会)
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※2「入祭の歌で、(中略)詩編の歌詞が出てきましたでしょ」
・ 本日(2014年7月13日年間第14主日)のカトリック多摩教会の入祭の歌は、「神の名は」(典礼聖歌48番)。
 歌詞は、以下のとおり。
 答唱:「神の名は あまねく世界に輝き その栄光は 天にそびえる」
 詩編唱:「あなたの指のわざである天を仰ぎ あなたが造られた月と星を眺めて思う なぜ人に心を留め 人の子を顧みられるのか」
 → 詩編8章4、5節「あなたの天を、あなたの指の(わざ)を わたしは仰ぎます。月も、星も、あなたが配置なさったもの。 そのあなたが御心に留めてくださるとは 人間は何ものなのでしょう。人の子は何ものなのでしょう あなたが顧みてくださるとは。」より
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※3:「先週は、NHKのBSですけども、銀河系をやってて」。
 7月7日(月)午後11:45~午前0:45(60分)
 番組タイトル:「コズミック フロント~発見! 驚異の大宇宙~『見えた!銀河系の全貌』」(2012年9月6日の再放送)
 (参考HP)
・ 「NHK ネットクラブ 番組表ウォッチ!」(番組詳細)より
・ 「見えた! 銀河系の全貌」〈2012年9月6日の放送〉(NHK 宇宙チャンネル>コズミックフロント~発見!驚異の大宇宙~>過去の放送)より
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※4:「クモヒトデ」
☆下の画像は「ニホンクモヒトデ」。(クリックすると大きく表示されます)
ニホンクモヒトデ
(参考)「クモヒトデ」(水生生物雑記帳)、「クモヒトデ」(ウィキペディア)
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※5:「恒星」
 天球上の位置をほとんど変えることなく、自ら光を発しているか、過去に発光していた星。水素が主成分の高温のガス球である。
 太陽や、星座を形成する星がこれに当たる。太陽系では「太陽」のみ。太陽以外の恒星は遠すぎて、通常、光点としてしか認められない。
 天球上を動き回る「惑星」と区別される。
(参考)
・ 「恒星」(ウィキペディア)
・ 「1.恒星」(AstroArts>星空ガイド>基礎知識・天体の種類)など
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※6:「スパイラルアーム」
 宇宙は星の集まり、いわゆる「銀河」からできている。ひとつの銀河は約1000億個の星から成り、太陽系も「天の川銀河」という銀河の中にある。
 天の川銀河は、隣にあるアンドロメダ銀河と同様、その形状から「渦巻銀河」と呼ばれている。
 その特色として、横から見ると、真ん中は膨らんでおり、横は薄い円盤(ディスク)状に広がっているように見えるということが挙げられる。
 また、下の画像のとおり、円盤部分の周りは、スパイラル状に広がっており、これを「スパイラルアーム」と呼んでいる。
天の川銀河の想像図NATIONAL GEOGRAPHIC)(クリックすると大きく表示されます)
Photograph courtesy NASA/JPL-Caltech天の川銀河と「スパイラルアーム」
(参考)
星々の測量からわかる天の川銀河の全体像AstroArts
銀河系と天の川名古屋市科学館
銀河にはどんな種類があるの?(大学院生によるサイト「あまのがわ」より)
コズミックフロント~発見!驚異の大宇宙~「見えた!銀河系の全貌」(個人ブログ「blog オルシニアン」より)
氷河期は宇宙気候学で起きる!? 環境問題は地球を見ているだけでは分からない!(個人ブログ「世の中の不思議をHardThinkします」より) など
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※7:「宇宙線」
 「宇宙線(宇宙放射線)」(英:Cosmic ray)とは、地球外の宇宙空間を、ほとんど光の速さで飛びかう高エネルギーの粒子(主に陽子)の流れのこと。
 主に下の二つが挙げられる。
 ① 銀河宇宙線:太陽系の外、銀河に由来する宇宙線で、超新星爆発などによって加速されて飛んできた、高エネルギーの重イオンをはじめとする粒子線、およびエックス線からなる。
 ② 太陽宇宙線:太陽から放出される放射線。粒子線 (電子線や陽子線) および紫外線からなる。
(参考)
宇宙線(ウィキペディア)
宇宙線について東京大学宇宙線研究所〈ICRR〉)
宇宙放射線宇宙情報センター〈JAXA〉)
宇宙のギモン「宇宙線はどこから来るのですか?」宇宙科学研究所キッズサイトなど
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※8:「おとといの毎日新聞に、とんでもない記事が載っていて」
・ 「毎日新聞」記事>>> ブラジルW杯:「決勝は法王対決」現職と前任者ドイツ
  ・・・ (最終更新:毎日新聞 2014年7月11日12時57分)
(新聞記事へのリンクは、一定期間後切られてしまいますので、ご了承ください。<福音の村>
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※9:「第1朗読にあるとおり」
・ 本日(2014年7月13日〈年間第15主日〉)の第1朗読箇所
「イザヤの預言」55章10~11節
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※10:「福音書にあるとおり」
・ 本日(2014年7月13日〈年間第15主日〉)の福音朗読箇所
「マタイによる福音書」13章1~23節または13章1節~9節
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※11:「心の病で苦しんでいる人のための夏祭り」
(参考)
愛称:「ここナツ」
・ 先週(2014年7月6日〈年間第13主日〉)の説教「ありのままの姿見せるのよ」の「参照※3」を参照。 
  >>> 「ここナツ
・ 詳細なご案内:「心の病で苦しんでいる人のための夏祭り」(カトリック多摩教会HP
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※12:『星言葉』

著者:晴佐久昌英神父
単行本: 109ページ
出版社: 女子パウロ会 (1997/01)
発売日: 1997/01
価格:¥1,080
商品説明:愛する、謝る、待つ、病む、死ぬ…この星に生まれたあなたへ、きょうを変える50の動詞。内容(「BOOK」データベースより)
(お求め: Amazon女子パウロ会オンラインショップ 他、お近くのキリスト教書店などでどうぞ)
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2014年7月13日 (日) 録音/2014年7月19日掲載
Copyright(C)晴佐久昌英